日曜の朝はGUZZI、再び

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2017年 09月 07日

少しお勉強

 少しだけおさらいしましょう。

 MOTO GUZZIのVツインエンジンを積んだモデルの初期の頃の話をほんの少しおさわり程度に調べました。10年前まで乗っていたので少しは知識が有ったのですが、改めてトンティフレームになる前までのループフレームのモデルの流れに付いて復習しました。

 
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 このモデルがすべての始まりです。90度Vツインの縦置きクランクのシャフトドライヴのエンジンはこのThree Wheelerから始まりました。それ以前のMOTO GUZZIは水平シリンダーの単気筒を多く作っていましたし、中間排気量の単気筒もありましたが、大きな排気量のツインはここから始まります。
 イタリア軍の要請で作られたgo-anywhereモデルとして三輪駆動(3×3)のトラクターのエンジンとして企画されたものです。GUZZI自身は民生用としてFIAT 500のパワーユニットとしても考えていたとの話が有りますが、本当のところは知りません。この三輪車はGUZZI乗りの中では有名で、エンジンの由来の話になると『耕運機』エンジンと自虐しますが、この辺りが話の始まりじゃないでしょうか?
 エンジンは80×75で754ccです、のちのクランクとはストロークが違うビッグボアエンジンなんですね。低速で粘るように20馬力だったらしいです。特筆すべきは車体真ん中に確認できるガソリンタンクで53ℓ入るそうです、いくらビッグタンク好きな私でもそこまでは要りませんね。そのタンクの左下にほんの少し見えている銀色の物がVツインのシリンダーヘッドカバーですね。ずいぶん形が違います。
 是非ルマン会議の会場を走らせ、みんなで箱乗りしたいですね。ちなみにおととしの記念Tシャツにはこの三輪車がデザインされていました。

 
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 V7 
 そして記念すべきループフレームGUZZIの誕生です。いくつかのプロトタイプと実走試験を経て細かな変更ののち登場したのがこのV7です。エンジンは80×70で704ccです。40馬力を発揮したようです。
 こうしてみるとループGUZZIと総称されるモデル達の細かなディティールはもう全て持ってるループの原型モデルですね。赤いタンクもおしゃれですし(白タンクも有った)、佇まいがよろしいですね。前後の深いフェンダーが時代を感じさせつつもツーリングユースを含めた実用性の高さをうかがわせるデザインです。
 現行GUZZIがV7のシリーズを出していますが、名前の由来はここですね、デザインの由来はのちのトンティのV7sports辺りのようですが。現行V7はスモールブロックエンジンの発展型ですからこのエンジンとの繋がりは有りません。

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 V7special
 V7登場から3年ほどで、エンジンの排気量が変わり外装も変わります。細かなところの変化は上げる事はできませんが、一時代前のシングルシリンダー(ヌーヴォア・ファルコーネ)をほうふつとさせるカラーリングとラインですね。日本で青系の服を着てこれに乗ったら車の人からなんだか警察関係と間違えられそうですね。
 エンジン排気量が少し大きくなり83×70で758ccに成りました。45馬力をいままで通りの4速ミッションで引っ張ります。(のちのV7sportsでは82.5×70で748ccとなりレースレギュレーションに合致させました)
 鍵付きのツールボックス、ルーバー付きのサイドカバー、タンクサイドのメッキなど、見所は多いですね。またこのダブルシートの形が後々のレトロモダンバイクの1000Sのものと同じですね。後部の盛り上がったシートはトンティフレームのV7Sportsでも採用されていました。


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 V750 Ambassador
 V7Specialのアメリカ向けのモデルですね。基本的には外装の色違いモデルなのでしょう。シフトペダルの配置とか、ヨーロッパモデルとの違いが有るようですが、どれが何ということは詳しく知りません。タンクの形が初期のV7とは異なり幅が広くなって容量も増えたはずです。アメリカではヒットしたモデルのようで、まさにGUZZIの『親善大使』だったのでしょう。このシックな黒いモデルとより優麗な感じのする白が有ります。イタリア老婦人をアン婆さんなどと愛呼したりしますね。


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 V850 Eldorado は飛ばして、
 850GT
 アメリカ向けが Eldorado とニックネームで呼ばれて輸出された時にヨーロッパでは同じモデルが 850GT として有りました。基本的には色違いとハンドルの高さくらいが大きな違いですが、個人的には850GTのほうがかっこよく映ります。750から850には83×78とストロークアップして844ccとなり51馬力とアップしました。83×78はのちのルマンシリーズでも継続され、代表的な850エンジンとなりました。のちにはボアを88mmにして948ccの1000モデルとなります。丸いシリンダー用の『88』キットはメジャーでしたが、最近は入手困難に成ってしまったようです。また850に成ってからの最大のトピックはミッションが5速に成った事でしょう。ワイドレシオの4速でドベドベ走るのもいいでしょうが、トップギアでより低回転でドベドベできるようになった気がします。
 私のものに成るEldorado(黄金郷)はいわゆるシビリアンモデルであり、アメリカで大量に採用されたポリス向け(PD)の大きなハンドルの付いたモデル、ステップボードの付いたモデルも有ります。ポリスモデルで思い出すのはダーティーハリー2のポリスたちですね、あの映画は音もしっかりとGUZZIしていていいですね。船の上で走り回るときは急にTriumphになってしまい『とほほ』ですが。


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 V850 California
 ループフレームの最後のモデルがこのCaliforniaです。このモデルも基本的にはEldoradoなのですが、白い縁取りの入った大きなシート、ウインドスクリーン、パニアケースが付いていますね。この辺りは互換性の有る部品なので、エルドラドやアンバサダーに付けている人もいますね。カリフォルニアシリーズは現行の1400ccでも売られている歴代継承されているモデル名ですが、原点はここに有り、白い縁取りのシートは代々カリフォルニアモデルのアイコンに成っていますね。その後マイナーチェンジでフロントブレーキがブレンボのディスクブレーキのモデルに成りました。

 この後丸シリンダーのトンティーフレームの時代になり、より強化された四角いシリンダーへと受け継がれていくのでした。
改めて、参考書(洋書の類)を読み返しましたが、自分の乗っていたトンティーフレームの事はそれなりに知っているつもりでしたが、ループフレームのモデル達は知らなかったことも多く、新鮮な気持ちに成れました。最近日本車でも一台の車種に絞ったムック本などが多く出るようになりそれぞれの知識は深まったのですが、20年以上前に買った洋書たちはすでに車種ごとの遍歴が詳しく書かれているものも多く、その辺りにバイク文化の深さが違うのだなと思わされました。今バイクはおじさんの乗り物というイメージが強く成ってしまいましたが、ヨーロッパではずいぶん昔から大人の趣味だったんですね。日本車が世界を席巻する少し前の時代からヨーロッパ車が衰退して行ってしまう時代辺りまでの話は興味深いものが有ります。各メーカーのオリジナリティーの高いエンジン形式は魅力的です。



















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by Gambaldo850 | 2017-09-07 05:30 | Eldorado | Comments(14)
Commented by TC at 2017-09-07 10:54 x
Mr. gamba

こんにちは。

これまた興味深い話をありがとうございます。
全ての基本となった3輪車、素晴らしいですね。
欲しいくらいです(笑

その後のモデルを見ているとゴツいせいか、イタリヤ製とは自分には思えません。どちらかというドイツ製の雰囲気が強い気がします。

最後の California モデルはアメリカ市場を狙ったのでしょうか。Ferrari なんかも California のネーミングが付けられたモデルが多いですよね。それをいうなら El Dorado もそうですよね。
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-07 15:27
>TCさん 上辺だけをさらっと触った話でした。
実物が来たらもう少し実践的で濃い話が書けると思います。

GUZZIはドイツでも非常に人気が高いようです。
私が以前乗っていたやつも事の始まりはドイツからのリクエストからだそうです。

このV7から始まるシリーズははじめからアメリカ向けとして考えていたようです。
特に750からはサブネームが付くようになりよりアメリカ向けに成りましたね。
ハーレーの廉価版くらいの位置を狙ったのかなぁと思います。
El Dorado はメキシコ辺りに有ったんでしょうか?
El Doradoを黄金の国Zipangで乗るのも一興かと(笑)。
Commented by otokichi2005 at 2017-09-07 16:54
これが噂に聞くトラクタなんですね。
なんか、ゲッテンクラートに似てますね。
アルチューロのエンジンは1000Sのものかと思いますが、ガンバさんのエルドラドからすると甥っ子みたいなもんですかね。
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-07 18:36
>どかぽるさん そうです、これが噂の三輪駆動のトラクターです(笑)。

ルマン1000のエンジンは図体の大きくなった甥っ子ですね!
エンジンの回り方はずいぶん違いますけどね!
GUZZIの1000は力持ちですからねぇ。
Commented by かときち at 2017-09-07 19:45 x
ホント息の長いエンジンで頑丈低コスト。名器です(?)大きなカブエンジン。英車もいいんですがサラッと乗れるほど頑丈でないですし・・・。高速巡航も出来て 一般道もサラッと流せる。味もありますし・・・。

850GTなにもつけないのがかっこいいのは知ってます。前々回の揖斐川の矢部さんのGTかっこよかったなあ~

けど便利なのでBOX付きもいいですよ~ダサいけど(笑)
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-07 21:29
>かときちさん 考えてみれば今の1400だって直系の子孫なんでしょうか。
V11位まではじっくりエンジンを見ていたのですが、片持ちに成ってからしばらくは興味が薄くてよく判んないんですよ。

ハーレー(特にスポスタ)のエンジンは気持ちいいのですが、高速の振動を考えるとGUZZIに分が有りますよね。
XS/TXでは飛ばすにはある程度勇気が必要でしたが、90度Vは振動が減っていくからいいですよね。
一般道はゆっくり流し、高速は今までより少し飛ばせるかな?と思っています。

そうなんですよ、理想はスッキリしたGTなんですが、BOXは便利ですからね。
私は普段は軽装、ツーリング時に片方バッグでいいかなと思っています。
(岩手のなぐもりさんのが一番の理想です)
Commented by TC at 2017-09-08 10:14 x
Mr. gamba

こんにちは。

ドイツでも人気があるのですね。

アメリカで商品を販売する際にはネーミングも重要なファクターとなるために、外車がオリジナルのネーミングから変える場合が多いですよね。
日産なんかはそれの良い例で、未だにアメリカ専用のネーミングを付けた車種が殆ど、比較してトヨタはそのままの場合が多いです。

El Doradoの定義、メキシコ...もしくはカリフォルニアでしょうね。もともとスペイン領、メキシコ領でもあったカリフォルニア、地名はもとより通りの名前もスパニッシュのところがたくさん存在します。
カリフォルニア州を南北に走る、昔ながらの街道はEl Caminoと呼ばれていて、スペインからの宣教師が布教をしながら通った道にそのように名付けたのです。El Camino = The Road

日本でいうところの東海道みたいものでしょうか(笑
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-09 17:10
>TCさん そうか、El Dorado はゴールドラッシュ前のカリフォルニアの事だったんですね。
El Caminoってそういう意味だったんですね、ピックアップトラック(のような)でそんな名前のものがありましたよね。
Commented by TC at 2017-09-10 02:03 x
Mr. gamba

おはようございます。
何度もお邪魔してすいません。

仰る通り、1800年代のゴールドラッシュ以来、El Doradoという呼び方はカリフォルニア州にある意味定着したとも思えます。California = Golden State
メキシコでもゴールドは取れますが、シルバーの方が有名かもしれません。

El Caminoは南からSan Diego > San Clement > Santa Ana > Santa Monica > Santa Barbara...... Santa Cruz > San Jose > San Francisco となります。
Sanは男性名詞、Santaは女性名詞に。
聖ディエゴ、聖クレメンテなどの宣教師が、布教をした場所にミッション(寺院、教会)を建て、その場所に彼らたちの名前が残っているわけです。

トラックは Chevy El Camino フレームレス、ユニボディの乗用車を改造したようなデザインです。
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-10 10:28
>TCさん おぉ、凄く勉強になりました。
なるほどそういうことだったんですね、地名は皆聞いたことがあるところです。

シェヴィー・エルカミーノ かっこいいですよね。
スバル・ブラット って有ったのをご存知でしょうか?
Commented by TC at 2017-09-10 12:12 x
Mr. gamba

こんばんは。

ちょっとした歴史の話になってしまいましたね。

80年代前期のEl Caminoにハイスクール時代乗っていました。
Subaru Bratもユニークなクルマでしたね。ベッドには後ろ向きにプラスチック製のシートが二つ装着されてましたね。
カリフォルニアでは危険ということでベッドのシートに座ることが禁止されてましたよ。
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-11 05:57
>TCさん いつも貴重なお話ありがとうございます。
EL Camino 乗っていらしたなんてうらやましいです!
Commented by まるてん at 2017-09-12 15:12 x
がんばさんは、納車前から沢山お勉強してえらいなぁ。
今度色々教えてください!

コンチハン、メッキフェンダーでダブルシートのGTは格好いいです。
高速でYさんにブチ抜かれた姿が目に焼き付いています。
Commented by Gambaldo850 at 2017-09-12 20:00
>まるてんさん 私は完全な文系の脳みそでして、こういうところから入るのが常なんですね。
事前勉強と歴史みたいのを調べるのが大好きなんですね。

まさに850GTが一番の好みなんですが、エルドのカラーリングとかは大好きで悩ましいですね。
可能ならばお着替えセットを持っていたいです。
ハンドルはしばらく乗ってから低めに交換するかもしれません。


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